台座の框作りをする際には、木材と木材を直角に継ぐ際に、仕口を加工して構造的な耐久性を高めます。
今回ご紹介する仕口は、枘(ホゾ)が見えなくなり、三枚が重なり合う「留形隠し三枚接ぎ」という仕口です。
木の厚みが少ない場合は、この仕口を作り、強度を高めることが多いです。
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框(かまち)とは
框(かまち)とは、床板や玄関などの上り口に取り付ける化粧板です。
この框をつけることで、床板などの端部分の側面を綺麗に隠すことができます。
玄関につける框を上がり框、床の間につける框を床框、縁板の先につける框を縁框などと呼びます。
扉や障子などの建具に使う外枠の木枠のことも框といい、転じて一般的に物の枠部分を指すこともあります。
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枘(ホゾ)とは
枘(ほぞ)とは、二つの木材などをつなぐときに、一方の端に作った突起のこと言います。
もう一方の材の端には、その枘(ほぞ)を差し込むための穴を設けます。この穴のことを枘穴(ほぞあな)と言います。
枘を枘穴に差し込み2つの材を組み合わせることで繋ぐ面がすっきりと収まり、さらに強度も増します。
枘をこしらえる方法は、実に多彩で古くから大工さんや木工職人の腕の見せ所と言えます。
留形隠し三枚接ぎの作成の様子
手作業でも可能ですが、かなもくでは機械を使ってほぞとほぞ穴を造ります。
ほぞとほぞ穴の加工が出来たら、組む前に隅木のほぞ穴を掘っておきます!
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隅木(すみぎ)とは
ここで紹介する隅木は、家具作りにおける名称です。一般的な建築における隅木とは、意味も部材も違いますのでご注意ください。家具作りにおける隅木と同様の役割を果たす建築部材は「火打」と呼びます。
隅木とは、家具作りにおいて椅子やテーブルの脚などが直角に接合する箇所に、斜めに筋交いを入れて部材同士の接合を補強するための補強材です。
一般的には、接着剤をつけて木ねじで留めますが、かなもくでは、更にほぞとほぞ穴を作り接合部を強固にする作り方を用いる場合もあります。
部材の加工が完成しました。あとはハタガネを使用して組んでいきます。
ハタガネで締め付けて半日くらいしてから取り外します。
しっかりと強度のある台座の框ができました。
あとは、綺麗に仕上げて完成です。
この台座の完成品はこちらでご紹介しています。宜しければご覧ください。
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